築31年(1992年竣工)の戸建て住宅改修工事の際に耐震補強を行いました。
耐震補強久しぶりでした。
先に提案されていた某大手リフォーム会社の見積もり資料を拝見しました。
プレゼンはさすがに大変立派で施主の心をつかみそうですが...。
何か抜けてます。
耐震診断や補強については、まったく記載がありませんでした。
どうする気だったんだろ??
大手さんの営業手法はさておき、私は真っ先に耐震診断をお勧めしました。
今回は壁や床をある程度剥がす改修工事ですので精密耐震診断が可能でした。
あれこれ改修プランを考えるお施主さんを制止しながら、竣工時の図面はあるか、検査済証はあるか、現況は図面通りか等々、まずは現状を調査。
そして非破壊での耐震診断(一般診断)と概算の補強計画と概算見積もり。
その上で、ご要望をお聞きしました。
【耐震補強したらもう安心?】
改修工事の解体を行った際に精密耐震診断を行ったところ、評点は0.68.
補強後は1.47まで改善しました。
大地震でも倒壊しないレベルです。
では、これでもう安心なんでしょうか?
耐震補強の「倒壊しないレベル」とは、大地震の際に倒壊を防ぎ、逃げる暇を確保するという意味です。損傷は避けられないでしょう。
「オレん家は耐震補強したからもう大丈夫!」と思われがちですが、
それは大きな勘違いです。
現行基準でつくられた新築の家に比べれば、損傷に対する安全性ははるかに低く、
損傷すれば、その後の余震で倒壊するかも知れません。
大地震に遭遇したらまずは避難して、自治体の応急危険度判定を受けて下さい。
(応急危険土判定の実施は自治体により震度5弱か強です)
さらに、災害に便乗した悪質業者にも注意しましょう。
これから耐震補強をお考えの方は、1981年以前の建物であれば、補助金や減税措置もあるはずですので、市役所に聞いてみて下さい。
お家の耐震診断等について詳しく知りたい方は、
こちらを見て下さい。
一般財団法人 日本建築防災協会
https://www.kenchiku-bosai.or.jp/srportal/
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